動画制作におけるコンプライアンスの遵守は、広報担当者が無視できない重要な要素です。ここでは、著作権、肖像権、プライバシーなど、動画制作における主要な法的側面について詳しく見ていきます。
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著作権の尊重
動画に使用される音楽、映像、画像、テキストは著作権で保護されている場合が多いため、これらの素材を使用する際は許可を得るか、著作権フリーの素材を選ぶ必要があります。※フリー素材の利用方法についてはライブラリーごとにルールが異なるので確認が必要です。 -
肖像権とプライバシーの保護
映像や画像に人物が登場する場合、その人物の同意を得ることが肖像権の侵害を防ぐ鍵です。特に商用利用の場合は、この点が非常に重要です。
※単なる撮影の承諾と、商用利用の承諾は全く別のものです。撮影の承諾を得たとしても、商用利用まで承諾を得たことにはなりません。
※素材ライブラリーのものであっても、被写体に商用利用の承諾を得ていない場合もあります。広告物に利用する場合は細心の注意が必要です。 -
撮影許可の取得
屋外での撮影では、私有地や公共の場での撮影には、事前に撮影許可を得ることが必要です。特に商用利用の場合は、この点が非常に重要です。
- 国際法の遵守
動画が国際的に配信される場合、異なる国々の法律や文化に配慮する必要があります。 - 専門家の助言の活用
法律の専門家に助言を求め、法的リスクを避けるためのガイドラインを作成することが推奨されます。ただし、著作権・肖像権について詳しい弁護士は多くはないので、ネットで調べて専門の弁護士に聞いてみるのがいいと思います。 - 迅速な問題対応
法的問題が発生した場合は、迅速に対応することで企業の評価を保護し、リスクを最小限に抑えて将来的な問題の可能性を一刻も早く防ぐことが重要です。
動画制作におけるコンプライアンスの遵守は、単に問題を避けるためだけではなく、企業の倫理的責任を果たし、信頼性と専門性を高めるためにも重要です。※著作権フリーを謳っている場合でも、管理団体に登録した上で著作権フリーとしているものもあります。詳しくは素材の提供をした側の利用規定などを読んで、適切な対応が必要です。